国指定重要文化財 皷神社宝塔
構造形式:石造宝塔、総高は4.1m
所在地 :岡山市北区上高田
建立年代:貞和2年(1346)
材 質:花崗岩
特 徴:「貞和二年十月二日」の刻銘がある
皷神社宝塔は、基壇・基礎・塔身(二部位)・笠・相輪の六部位の積み上げで
構成されており、県内屈指の大きさである。
最下部の基壇には、力強い複弁の反花を刻み、基礎には、正面格狭間に一対の
孔雀、左右の面には異なる意匠の蓮華を刻んでいる。
塔身の正面には、方形の龕(くぼみ)を穿ち、金剛界大日如来坐像を彫刻して
おり、左右側面には扉形をつくり出している。
塔身上部から笠石の裏にかけては、木造建築を忠実に写した降棟や軒裏の垂木
を刻み出しており、笠石上には巨大な相輪をのせている.
塔身の裏面に銘文が彫ってある。
【銘文】
「大勧進沙門正円、貞和二年十月二日、造立元大工妙阿」
なお、大工妙阿は、国指定重要文化財 葦守八幡神社の石鳥居を康安元年
(1361)に造ったことが知られている。
平成22年3月 岡山市教育委員会